孫の面倒が大変で…/お悩みQ&A

孫の面倒が大変で…

娘が育休明けで働くようになりました。孫が保育園に入れなかったため、私がパートを辞め、日中3歳の男の子の孫の面倒をみています。目についたものに気をとられ一直線に向かったり、落ち着きがない、話をしても聞いていない、一緒に遊んでも長続きしない、かんしゃくが強いので毎日ヘトヘトです。娘2人の子育ての経験しかないのですが、男の子ってこういうものでしょうか。

(66歳女性)

お孫さんの特性を保健師へ相談して

國東信隆〔別府発達医療センター(大分県別府市)小児科 非常勤医〕

 3歳の元気な男の子のお世話をされ、とてもお忙しい毎日をお過ごしと思います。
 さて、ご相談の内容ですが、性差ではなく、お孫さんの特性と考えられます。発達障がいという言葉が最近メディアでも取り上げられており、ご存じかもしれません。その発達障がいが育てにくさ・育ちにくさの原因であることがあります。
 発達障がいは自閉スペクトラム症、注意欠如・多動症、限局性学習症があり、それぞれが混在する場合もあります。
 そういった特性があると、これからの生きづらさとなることがありますので、早期に介入し療育を受けることが効果的です。療育とは、生きづらさをもつ子どもが社会的に自立することを目的として行われる医療と保育のことです。自閉スペクトラム症の方にみられることがある興奮しやすさや注意欠如・多動症には、保険診療で薬物療法が用いられることもあります。療育は早期療育が効果的であると言われており、早い段階からきちんとした治療と保育をおこなえば、生きづらさのない・少ない状態で成長することが可能です。
 そのためには早期発見が重要になります。まず保健師へ相談してみてください。相談を経て病院や療育施設に紹介されることもあります。療育に関わる医師が全国的に不足しており、外来受診するまでに半年から1年以上待つこともありますので、先延ばしにせず、早めに保健師への相談をお勧めします。

 

 (別府市・寶蓮寺住職)

『本願寺新報』2019年6月10日号掲載