痛風の発作防げますか?/お悩みQ&A

痛風の発作防げますか?

4年前に初めて痛風の発作が起こり、歩くことも困難なほどの激痛に見舞われました。それ以来、一般に言われている痛風によくないビールや魚卵類を極力避ける食生活を送るようにしました。しかし、昨年8月に2度目の発作が起こりました。今後、定期的に発作が起こるのかと思うと不安です。痛風の発作を予防するためにはどのような食生活、生活習慣を心がければいいのでしょうか。

(57歳、男性)

尿酸値6以下目指す5つの改善ポイント

荒滝桂子〔医療法人あかね会土谷総合病院(広島市)消化器内科 部長〕

 血液検査で尿酸値が7・0㎎/㎗を超えた状態(高尿酸血症)が長く続くと、血液に溶けきらなかった尿酸が結晶化して、関節に沈着します。そして、ある日突然、腫れと激痛を伴う「痛風発作」が起きます。発作は1週間から2週間程度で治まりますが、根本にある高尿酸血症を放っておくと発作を繰り返します。
 発作予防のためには、尿酸値6・0㎎/㎗以下を維持する必要があります。尿酸値を下げる薬もありますが、まずは生活習慣を見直してみましょう。
 ①肥満の解消。適正なエネルギー摂取を心がけ、ウオーキングのような軽い有酸素運動を行いましょう。激しい運動は尿酸値を上げることも知っておいてください。
 ②動物の内臓や肉、魚などのプリン体を多く含む食品は控えましょう。
 ③尿が酸性になると、尿路結石ができやすくなります。野菜、海藻、牛乳などのアルカリ性食品を積極的にとりましょう。
 ④ビールに限らず、アルコールは尿酸値を上げる原因になります。控えましょう。
 ⑤こまめに水分をとって尿の量を増やして、尿酸を排せつしましょう。ただし、心臓や腎臓の病気がある場合は、主治医の指示に従ってください。

 そして、水分とはいえ、果糖や砂糖を多く含むドリンクは、尿酸値を上げます。肥満にもつながるので飲みすぎに注意しましょう。

 

 (広島市中区・唯信寺門徒)

『本願寺新報』2020年2月1日号掲載