新型肺炎(コロナウイルス)予防策を教えて?/お悩みQ&A

新型肺炎(コロナウイルス)予防策を教えて?

中国武漢市に端を発した新型コロナウイルスによる肺炎が世界に広がっているとニュース で報じられています。予防策について教えてもらえないでしょうか。

(50歳男性)

新型肺炎感染防ぐ5つのポイントを

尾山純一〔加古川駅前クリニック(兵庫県加古川市)院長 循環器内科・消化器内科〕

 現在、ヒトからヒトへの感染が確認され、特に発熱やせきなど症状が無い方でも感染の事例が認められています。致死率は約3%程度と考えられ、同じコロナウイルスのSARSサーズ(約10%)、MERSマーズ(約30%)に比べると低いのですが、インフルエンザ(約0・05%)と比べると高い数字です。コロナウイルスは飛沫ひまつ感染と接触感染が主で、空気感染はしないと考えられます。現時点でできる予防策をあげてみました。
①距離を保つ…約2メートル離れていれば飛沫感染は防げます。
②マスクをする…ウイルスをしゃ断することはできませんが、マスクで鼻まで覆うことで保湿・保温することができます。くしゃみや咳が出る方はエチケットとしてマスクをしましょう。くしゃみや咳を手で覆うことは、接触感染を増やす原因になります。
③手洗いをこまめにする…接触感染を防ぐことは特に重要です。こまめに手を洗い、口や鼻を触らないようにしましょう。アルコール消毒・流水で手を洗うことが効果的です。
④室内では加湿、保温を…コロナウイルスにも加湿・保温は有効と考えられます。温度22℃以上、湿度50%以上を保つようにしましょう。
⑤免疫力の低下を防ぐ…食生活の乱れ、睡眠不足、ストレス、運動不足、低温などで免疫力が低下します。睡眠をしっかりとって保温、保湿を心がけてください。
 中国からの帰国者、入国者の方で咳・発熱の症状がある方は、感染拡大の観点からいきなり病院を受診するのではなく、最初に医療機関、保健所に電話で相談することをお勧めします。なお最新の情報に注意してください。

 (熊本県玉名市・安養寺門徒)

『本願寺新報』2020年2月20日号掲載