花粉症にステロイド注射は?/お悩みQ&A

花粉症にステロイド注射は?

スギ、ヒノキの花粉症なのですが、抗アレルギー薬を服用し、目もかゆいので目薬も使います。また、鼻づまりがひどく、ステロイド注射(ケナコルト)を病院でお願いしていたのですが、その注射はよくないと言われ、使うべきか迷っています。そんなによくないのですか。

(44歳男性)

副作用の危険性が高い 薬の組み合わせで対処

谷村和哉〔京都大学医学部附属病院(京都市)呼吸器内科 医員〕

 つらい花粉症の症状をしっかり抑えたいところですが、ご質問にあるステロイド注射は副作用の観点からあまりお勧めはできません。確かに全身に作用し効果的ですが、感染症(易感染性)、骨粗しょう症、胃潰瘍かいよう、糖尿病、肥満など全身性の副作用の発症・悪化の懸念があります。しかもこの注射は一回注射すると効果が数週と長く続くぶん、副作用の危険性も高まります。
 ステロイドは「使い方」が大事だと思います。例えば花粉症には点鼻ステロイド薬がお勧めです。くしゃみ、鼻水、鼻づまり、いずれにも効果的で、鼻に直接作用するため全身への副作用はほとんど問題となりません。特に症状が強い方はステロイド内服をすることもありますが、全身への副作用の懸念があり、使用するとしてもごく短期間(数日以内)にとどめるべきと考えています。
 花粉症治療はステロイドだけでなく抗アレルギー薬の有効活用が肝要です。今使っているお薬も工夫や変更の余地があるかもしれません。例えば、鼻詰まりが強い方は血管収縮薬が配合されたものに変える、効果不十分なら複数の抗アレルギー薬を組み合わせることもあります。眠気でお困りなら他のお薬に変えた方が良いかもしれません。スギ花粉症の根本的な治療として舌下免疫ぜっかめんえき療法をされる方も増えています。
 あと、忘れてはいけません。何よりまずマスク着用などで花粉を避ける、除去することを心がけましょう。

 毎年春が満喫できるようにうまく花粉症とお付き合いしたいですね。

 

 (熊本県氷川町・西福寺門徒)

『本願寺新報』2020年4月1日号掲載