免疫力が弱まるリウマチ薬 コロナの今、飲むべきか?/お悩みQ&A

免疫力が弱まるリウマチ薬 コロナの今、飲むべきか?

リウマチの薬を飲むと免疫力が弱まってしまうので、コロナウイルスがまん延している現在の状況で免疫力を弱める薬を飲んでいいのでしょうか。主治医は飲み続けるべきといわれるのですが、どのように理解すればいいのでしょうか。

(60代男性)

処方薬をやめると重症化につながる

後藤章暢〔兵庫医科大学(兵庫県西宮市)先端医学研究所 教授〕

 リウマチの治療は現在多岐にわたっており、抗リウマチ薬から生物学的製剤、JAK阻害薬(分子標的治療薬)や腫瘍壊死因子(TNF)の阻害薬などが代表的です。どのような治療をされているか詳細はわかりませんが、これらの製品はすべて免疫を抑える作用があります。
 リウマチの治療は自分の免疫を抑えることで症状をコントロールしていきますが、確かに体の抵抗力を落とすことにもつながります。ただ現段階ではこれらの薬剤を使うことがコロナウイルスにかかりやすいといった確証はありません。コロナウイルスに感染する危険性は、一定量のウイルスを持っているヒトに接触すれば、だれもが感染の危険性があります。一度感染がおこれば、免疫力が落ちているヒトは体の抵抗力が弱まっているので、ウイルスが体内で広がりやすく、重症化の危険性があります。ただリウマチ治療薬での免疫力の低下は、一般の抗がん剤治療などによる全身の免疫力の低下に比べれば軽度です。
 リウマチだけでなく、いろいろな病気に罹患りかんしている患者さんにとって、コロナウイルスの感染を恐れて、医療機関への通院や決まった内服治療をやめてしまった場合、もともと持っていた病気が悪くなり、そうなるほうが全身の免疫力も弱ります。そのような状態でコロナウイルスの感染がおこれば、より重症化してしまいます。

 このような理由で、現在処方されている薬は今まで通り続けられるほうがいいです。

 

 (神戸市東灘区・西林寺門徒)

『本願寺新報』2020年10月20日号掲載