新型コロナウイルスワクチン 副反応を軽くする方法は?/お悩みQ&A

新型コロナウイルスワクチン 副反応を軽くする方法は?

ワクチン1回目の副反応がつらかったので、2回目を打つのをためらっています。高熱が2日ほど続き、4日ほど休暇をとって家で寝ていました。でも2回目を打たないといけないといわれます。副反応を軽くする方法はあるのでしょうか。

(22歳女性)

早めの解熱鎮痛剤の服用 食事、水分や睡眠は十分に

一石英一郎〔国際医療福祉大学病院(栃木県那須塩原市)教授 消化器内科副部長 予防医学センター〕

 それは大変でした。副反応にもさまざまなものがあるので、ご質問に対して一言で答えることは難しいのですが、〝多数派〟の症例から予防法を考えてみましょう。
 接種後、発熱や頭痛、筋肉痛を訴える方が多くみられます。これらに対しては、早めに解熱鎮痛剤を服用することをお勧めします。我慢するとこじらせてしまいますので、病院にかかるか、薬局にいる薬剤師さんに相談して薬を早めに服用しましょう。
 また、これらの症状を引き起こしやすくするものとして、睡眠不足や疲労、精神的ストレス、脱水傾向などが考えられます。ワクチン接種前は、栄養バランスのよい食事をり、水分や睡眠も十分にとって体調を整えてからの接種をお勧めします。
 意外に多いのが接種後にめまいや気分不良、吐気や倦怠けんたい感、失神が起こる〝血管迷走神経反射〟です。これはワクチンの成分による副反応ではなく、過度の緊張や痛み、刺激により自律神経が乱れて一過性に血圧が下がる症状であるので、注射時の緊張をやわらげることが重要です。

 1回目の接種がつらかったため2回目を躊躇ちゅうちょしている方が多いようです。しかし1回の接種では効果が不十分、効果は50%程度との報告もあります。接種したのに感染しては折角の努力が台無しです。2回目の接種後には90%以上の有効性があるとされています。心配な方はワクチン接種会場で問診を担当する医師に相談してみるのもよいでしょう。そこで問題がなければ発症予防のために2回目ワクチン接種をお勧めします。

 

 

 (香川県東かがわ市・三寳寺門徒)

『本願寺新報』2021年12月1日号掲載